サンフランシスコで起業しました


先日サンフランシスコのスタートアップRipple.coを退職し、サンフランシスコにてLocki, Inc.を立ち上げました。サンフランシスコで始めましたと言っても、ビザの問題があるのでひとまず日本に帰り、ビザを取得し来年戻って来る予定です。

どうしても全力投球したいアイディアが見つかり、さらにプライベートの変化なども重なり、今起業することが最良の選択肢だと確信したため始めることにしました。

何をするのか

Lockiというサービスを提供します。

locki_icon_w_bg

Lockiとは、Wikiのように貢献し合うコミュニティーのモデルをウェブサイトの翻訳に適用し、ウェブサイトの訪問者誰もが、そのウェブサイト上で、そのウェブサイトの翻訳に貢献することができるようになるSaaSです。

具体的なフローとしては、まずウェブサイトを我々のサービスに登録してもらうと、数行のJavaScriptが生成されるので、それをHTMLに埋め込んでもらいます。(Google Analyticsと同様です)すると、そのウェブサイトの右下にUIモジュールが現れるので、そこから言語切り替え、さらには翻訳がその場でできるようになります。

このブログにも埋め込んであり、この記事は英語と日本語で提供しています。現在はベータテスト中で、こちらでお試し頂けます。

お手持ちのサイトで是非試してみてください。OSSのAPIドキュメントなどと、とても相性が良いと思っています。

なぜこのアイディアに取り組むのか

理由は大きく二つあります。

まずは、そもそも僕自身が英語で情報を収集することに苦労してきたという経験があります。今でこそかなりスムーズに英語が読めるようになってきましたが、当然まだ日本語を読むスピードと比べると全然遅いです。とはいえ最新の情報や技術に関わる情報は英語でしかないことも多いので、なんとかできないだろうかと思っていました。

もう一つはVikiでプロダクトマネージャーとしてVikiのコミュニティーに関わっていた経験です。Vikiはビデオストリーミングサイトなのですが、ビデオの字幕をユーザーが作っています。そのユーザーの翻訳コミュニティーを運営し、彼らがすごいモチベーションで自律的に組織化し、高いクオリティの翻訳を作っているところを目の当たりにし、このモデルは他にも適用可能なのではないかと思っていました。

と同時に、プロダクトマネージャーとして新しい機能を追加したりアップデートをする際に、それにまつわる文言を英語で用意して、さらにそれを3言語に翻訳しなければならず、このプロセスが恐ろしいほど面倒かつ非効率的で本当になんとかしたい思いがありました。

そこで、プロダクトの文言もユーザーに翻訳してもらえば良いのではないかと思ったのがこのアイディアのきっかけです。実際facebookやtwitterもユーザーの協力で文言の翻訳をしており、この方法をどんなウェブサイトでもできるようにしてみようと考えました。

ビジョン

「すべてのウェブサイトを翻訳する」ことをビジョンとして掲げています。

世界的にインターネットユーザーが増え、あらゆる情報にアクセス可能となりましたが、言語の壁が存在する限り本当の意味でアクセス可能になったとは言えません。

インターネット上に存在する言語の壁を取り払い、世界中の人が本当の意味で等しくインターネット上の情報全てにアクセスできる世界を目指します。

とても面白いデータが二つあります。まずはこちら、インターネットユーザーの使用言語比率です。

internet_users_by_language

英語が最も多く25.9%でその他の言語が続きます。おそらくみなさんのイメージ通りのデータでしょう。特に疑問はないはずです。

ところがウェブサイトで使用されている言語の比率を見てみると、

content_languages_for_webistes

英語が最も多いのは変わらないのですが、なんと53.6%も占めており、その他の言語のほとんどは5%以下です。

インターネット上で言語による情報格差がこんなに起きているのです。このギャップに大きな翻訳の潜在需要が存在しているはずであり、そのギャップを埋めるのが我々のミッションです。

ここまで大きなギャップはプロの翻訳者さんだけでは埋めることはできないはずですし、機械翻訳もまだ完璧ではありません。なので世界中のあらゆる人が協力しあって翻訳するWikiのようなモデルが最適なはずだと考えています。

世界中のどんなサイトでも自分の言語で読めたら、世界中の有益な情報をもっと簡単に集められるようになるし、日本の文化をより世界に発信できるようにもなるはずです。

最後に

このような決断をサポートしてくれた妻にとても感謝しています。普通だったら「お前バカ言ってんじゃねーぞ」と言われそうなタイミングなのにも関わらず、「家族の夢になるんだから頑張れ」と言ってくれました。本当に素晴らしい人と結婚できました。

家族の期待とサポートは大きな成功で返すしかありません。Relentlessly Resourcefulにガツガツ頑張ります。